
2010年度最後、そして「大阪センチュリー交響楽団」の名前での最後の定期公演は、音楽監督・小泉氏の指揮で「バルトーク:管弦楽のための協奏曲」を演奏致します。
この作品が作曲された当時(1943年)は、バルトークは既にアメリカに亡命しており、同じ頃にアメリカに渡った作曲家にはパウル・ヒンデミット、ダリウス・ミヨー、アーノルド・シェーンベルク等がありました。彼らとくらべ、バルトークは様々な理由により仕事には恵まれず、完全に創作意欲を失っていたと言われます。
さらに白血病の影に脅かされるようになっていた彼に救いの手を差しのべたのが、当時ボストン交響楽団の音楽監督だった指揮者、セルゲイ・クーセヴィツキーでした。彼は当時としては破格の1000ドルの小切手を持参して、入院していたバルトークの病室を訪れ、作品を委嘱し、ようやくバルトークは創作意欲を取り戻せたのでした。その背後には、既にアメリカに在った指揮者フリッツ・ライナーや名ヴァオリニスト、ヨーゼフ・シゲティの「陰の声援」もあったようです。
曲は全5楽章から成り、本来ならば「交響曲」と言っても良いスタイルをとっているにもかかわらず、「合奏協奏曲」のように各楽器が独奏的に扱われるケースが頻出するため、作曲者自身が「協奏曲」と述べています。
ちなみにセンチュリーとしては、第10回定期で初代常任指揮者(現・名誉指揮者)ウリエル・セガル氏と、また第84回定期で第2代常任指揮者・高関健氏と、この作品を演奏しております。今回の小泉氏で計3人のシェフがこの作品を手掛ける事となります。烈しい音楽に情熱を傾ける小泉氏が、センチュリーと共にいかなる晩年のバルトーク像を創り上げるか、どうぞ御期待下さい。
ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」は、名曲中の名曲、古今のチェロ協奏曲の中でも屈指の名作です。彼がチェコへ帰国する1894年から95年に作曲され、ボヘミアの音楽とネイティブ・アメリカンの音楽が見事に融和されており、かのブラームスが「人の手がこの様な協奏曲を書き得ることに、何故気が付かなかったのだろう。気付いていれば、とっくに自分が書いただろうに」と嘆息したと伝えられているほどの作品です。
ソリストには、昨年の京都特別演奏会に続いてわが国の大家、堤剛氏をお迎えします。15歳より輝けるキャリアを積まれ、現在は様々な要職にも就かれている堤氏の演奏で、改めてこの作品のすばらしさをご堪能下さい。
今回も楽員一同、心を込めて演奏致します。皆様多数の御来場を、心からお待ち申し上げます。
そして、新年度からは「日本センチュリー交響楽団」をどうぞよろしくお願い申し上げます!
大阪センチュリー交響楽団 第159回 定期演奏会
2011年3月18日(金) 19:00開演(18:00開場)ザ・シンフォニーホール
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
A.Dvořák:Concerto for Violoncello and Orchestra in B minor, Op.104
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
B.Bartók:Concerto for Orchestra
指揮:小泉和裕
チェロ:堤 剛
料金(税込・全席指定)
A席…6000円
B席…4500円
C席…3000円
D席…1000円
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