昨日のコンサートホールのある京都北山は、朝から雪化粧になっていました。
お足元の悪い中、ホールいっぱいのお客様においでいただき、ありがとうございます。
今年最初の自主公演にあたり、楽員一同みなさまの厚いご支援を身に沁みて感じながら、良い演奏ができたのではないかと思っております。
さて、おかげさまで今回の演奏会は昨年のうちからチケット売り切れてしまい、残念ながら会場においでになれないお客様が多くいらっしゃったことをここでお詫び申し上げます。
そのお客様のためにすこしでも当日の様子をお伝えできたら、とうちの広報担当敏腕カメラマンが画像を提供してくれましたので、どうぞご覧ください。
まずは、ゲネプロ風景から。
すばらしい演奏を披露してくださった、小山実稚恵さん。
マエストロもいつも以上に白熱した演奏で。
雪深い北山からお帰りになるお客様をお見送りして。
帰りの地下鉄の中、3人連れのお客様から「悲愴を久しぶりに聴いたけれども、あんな良い曲だったのかと思い直すくらい素晴らしい演奏でした。」とお声を掛けていただきました。私も今年はセンチュリーにとって大きく飛躍できる節目の年になる気がした一日でした。M.S
また明日は、毎月恒例のアーバンイブニングコンサートがあります。こちらのほうへも是非足をお運びくださいますように、お願い申し上げます。
今回は少し趣向を変えて、ふだんセンチュリー交響楽団の演奏会では用いることのない、いわゆる「古楽器」の二重奏(バロック・ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバ)で、バロック音楽を中心にお聴きいただきます。
【日時】
平成23年1月18日(火)18時30分開演(18時開場)
【場所】
関西アーバン銀行 心斎橋本店 1階ロビー
(最寄駅:地下鉄御堂筋線「心斎橋」駅8号出口・ホテル日航大阪北隣)
【入場料】
無料 (先着50名様)
【出演】
大津睦(バロック・ヴァイオリン)
内藤謙一(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
【プログラム】
◇J.S.Bach
・2声のインヴェンションより
・イギリス組曲第4番へ長調BWV809よりプレリュード
◇C.F.Abel
・無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ曲集より
◇D.Ortiz
・「変奏論」よりレセルカーダ
◇H.I.F.v.Biber
・パッサカリア(「ロザリオのソナタ」より)
…その他
【お問い合わせ】
関西アーバン銀行心斎橋本店
0120-372-140
関西アーバン銀行ウェブサイト
http://www.kansaiurban.co.jp/special/evening/index.html
毎月開催の無料でお聴きいただけるコンサートです。
お仕事帰りに、ショッピングの合間に、どうぞお立ち寄りください。
バロック・ヴァイオリンというと特別に聞こえるかもしれませんが、例えばバッハの時代には、単にヴァイオリンといえば、この楽器を指しました。それが時代が下るにつれ(音楽の様式や演奏される場所などの変化にも関係して)、付属品(あご当て・肩当てなど)が取り付けられ、構造が少し変化して、現代のヴァイオリンのかたちができあがりました。そこで現代のヴァイオリンと区別する意味で、「バロック・ヴァイオリン」という言葉が使われるようになった、というわけです。
ですから、銘器「ストラディヴァリウス」も、作られた当時はバロック・ヴァイオリンのかたちだったのです。
もう一つの楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバは、「ヴィオール属」という、ヴァイオリンよりも少し歴史の古い弦楽器のファミリーに属する楽器で、16世紀から18世紀くらいまでヨーロッパで広く使われていました。「ガンバ」はもちろん「脚」の意味で(「ガンバ大阪」でおなじみですね)、両足ではさんで楽器を支えるのでこの名があります。
ヴィオラ・ダ・ガンバそのものは近代に復刻されるまで一旦歴史から姿を消しましたが、実はヴィオール属の楽器の子孫として唯一生き残ったのが、現代のオーケストラで使われているコントラバスなのです。ですから多くのコントラバスは、ヴァイオリンと比べて「なで肩」で、裏板にふくらみのない形であることや、弓を下から持つ奏法も、ヴィオール属の特徴を今に留めています。
このような二つの楽器で、作曲された当時の響きに思いを巡らせながらバロック音楽をお聴きいただいたり、また加えて、新しい曲・皆様におなじみの曲も演奏いたします。どうぞお楽しみ下さい。
K.N